売買営業マンの皆様はじめまして
オープンルーム(オープンハウス)の調子はいかがでしょうか
これだけネットが発達した時代にもかかわらず、ことオープンルーム(オープンハウス)の開催においては営業マンのための情報が不足していると感じます
売主さんのための情報は結構あるのですが、営業マンがどうするべきかといった情報はないんですよね。だからこの度、僕が書くことにしました
オープンルーム (オープンハウス)のやり方・コツを書くにあたって
ちなみに売出しにはオープンルームとオープンハウス、2つの言い方がありますが、本記事では便宜上「オープンルーム」で統一します
また、先にお伝えすると、この記事は不動産売買の営業マン向けの記事なので【オープンルームを開催したい売主さん】はこちらの記事を見ることをおススメします
メリットとかまとめられててわかりやすいです
この記事が売買仲介の営業マンの一助になれたら幸いです
- オープンルーム (オープンハウス)のやり方・コツを書くにあたって
- オープンルーム開催前に準備すること
- オープンルームに来るお客さんの傾向
- オープンルーム開催のコツ・やり方
- おわりに|~オープンルームはギャンブルではない~
オープンルーム開催前に準備すること
引用元:http://noborishop.jp/products/list.php?category_id=24
オープンルームは準備が命です
正直準備が9割を占めるといっても過言ではありません。どんなに当日頑張っても事前の準備をおろそかにしたのであればほぼうまくいきません
ではどのような準備をすれば集客アップに繋がるのかを
- 【当日までにやっておくこと】
- 【当日やること】
の二つに分けて述べていきます
オープンルーム当日までにやっておくこと
当日までにやっておくことは以下の通り
- 物件の下見
- チラシの作成
- チラシを撒く
- 看板用案内板の作成
- ローンシミュレーションの作成
- 諸費用概算表の作成
- 周辺の物件情報リストの作成
- 申込書、アンケートの作成
- 管理人、管理会社への挨拶(マンションの場合)
- エントランス掲示用ポスターの作成(マンションの場合)
これらについて順を追って説明します
物件の下見
物件のことを知るためにも必要不可欠です
部屋の中身だけでなく、スーパーやコンビニ、小学校、市役所などの周辺環境もチェックしておくと良いでしょう
また、当日物件までは車で行くことが多いと思うので、そのための駐車場だったり、案内・誘導するための看板の置き場所と必要な設置数も同時に確認しておきましょう
チラシの作成、散布
これはいわずもがなです
物件周辺の住民へ折込チラシ・ポスティングをしましょう
オープンルームをやっていることを認知するためには必要不可欠なことですね
案内用看板の作成
看板の設置は当たり前のことだと思いますが、もしかして市販のものをそのまま使ってませんか?
ありきたりのものだと目に留まりにくいので、目に留まりやすい装飾を施したり、通りがかった人が持っていけるようにチラシを設置したりと、少しでも工夫を加えましょう
ローンシミュレーション、諸費用概算表の作成
ローンや諸費用のことは、興味のあるお客さんからは必ず聞かれます
その場で答えようとするのではなく、事前に計算をしておいて紙ベースで説明ができるような状態にしておくためにも、あらかじめ作成しておいた方がいいです
とはいえ毎回作るのは面倒だと思うので、ローンを簡単に計算できるようなファイルを作りましたのでリンクを貼っておきますね!ご活用ください!
【簡易版】ローンシミュレーション.xls(xls形式:15kb)
周辺の物件情報リストの作成
オープンルームをする物件だけでなく、その周辺の物件情報を用意しておきましょう
万が一お客さんが「この物件はちょっと...」となったときに「そうですか。。。」とただ諦めるのではなく「こういう物件もありますよ」と提案できれば、成約する可能性も上がりますからね
せっかく掴まえたお客さんを逃さないためにも事前に準備しておきましょう
申込書、アンケートの作成
お客さんが物件を気に入ったときのために申込書を準備、内覧者全員に対してはアンケートを準備しておきましょう
アンケートの内容としては「お名前」「連絡先」「住所」といった次回に繋げるための基礎情報項目に加え、「希望条件」「家族構成」など物件を紹介しやすくするための補助情報項目を記載しておきましょう
管理人、管理会社への挨拶(マンションの場合)
戸建の場合は必要ないですが、マンションの場合はあらかじめご挨拶をしておいた方が無難です。マンション内の住民とのトラブルが起きないとは言い切れないので、事前に保険をかけておきましょう
また、ただ挨拶するだけでなく、のぼり、看板の可否および設置場所の確認、その他ルールの確認をしておくとよりスムーズにオープンルームが開催できます
エントランス掲示用ポスター掲示の必要可否についても確認しておきましょう
オープンルーム当日に準備するもの
次に当日準備しておくことを確認します
内容は以下の通り
- チラシ(お渡し用:10枚程)
- 申込書、アンケート用紙(5枚程)
- 周辺の物件情報リスト(5枚程)
- ローンシミュレーション表(5枚程)
- 諸費用概算表(5枚程)
- 電卓
- 朱肉
- 筆記用具
- スリッパ
チラシ(お渡し用:10枚程)
来客があった場合に使いますので10枚くらいは準備しておきましょう
チラシを見たお客さん以外にも「偶然通りがかった」方もいらっしゃる可能性がありますので、チラシの準備は必須です
申込書、アンケート用紙(5枚程)
申込書は物件に興味を持ってくれた方に、アンケートは来場いただいたすべての方に書いてもらいましょう
周辺の物件情報リスト(5枚程)
これは「エリアには興味があるけどこの物件だと厳しそう」というお客さんに対して使います。手元に用意しておく用とお客さんに渡す用で計5枚あれば足りるかと思います
ローンシミュレーション、諸費用概算表(各5枚程)
具体的に話が進みそうなお客さんにはこれを使ってイメージをさせてあげましょう
電卓
お客さんとの話の流れによっては計算したいことが出てくることが多々あります。スムーズでスマートな提案をするためにも電卓を手元に用意しておいて損はないです
朱肉
「いざ申込」となったときに、お客さんが印鑑は持ってるけど朱肉が無い。。。ということがないように、こちらで用意しておくとよいでしょう
筆記用具
申込やアンケートを書くときのために用意しておきましょう
スリッパ
お客様用に4つ、自分用に1つあればよいです
準備するものはこれで以上ですね
あとは自分で必要かなと思うものがあれば用意しておくと吉です
オープンルームに来るお客さんの傾向
だいたい土日祝日の午前中または夕方に来ることが多いです
あらかじめ予定をしていた方は午前中に、レジャーなどの予定を済ましてから寄ってみようかなと考えている人は夕方に来ます
また、お客さんが家族で来るときは成約する可能性が高いです
奥さんだけ、旦那さんだけという場合がほとんどだと思いますが、そのあとにあらためて家族で来る場合はより成約する可能性が高まります
あとは、だいたい契約が決まるパターンとしては
【親戚(家族)の近くに引っ越したい】
というケースが非常に多いです
なのでオープンルームを開催する物件の周辺住民への認知度を高めることが成約に一歩近づくカギになるのです
オープンルーム開催のコツ・やり方
さて、ここまではお客さんがオープンルームに来るまでの準備について述べましたが、ここからは【お客さんが来た時に成約率が上がるコツ】について書いていきます
【お客さんが来た時に成約率が上がるコツ】は以下の通り
- 接客用のテーブルと椅子を用意
- お茶やお菓子の用意
- 物件の両隣にご挨拶をする(菓子折りがあれば尚良い)
- 通行人に「よかったら見ません?」の声掛けをする
- アンケートで物件の問題点を聞く
- 掃除や整理整頓を徹底する
- 照明を全てつける
- 来場後に御礼の手紙を書いて送る
順を追って説明します
接客用のテーブルと椅子を用意
オープンルームではリノベーション物件でない限りテーブルや椅子が置いてないことが多いです。その場合は簡易でもいいので持参するようにしましょう
理由としては、いざお客さんが前向きに考えてくれるときにゆっくりと話し合うスペースが欲しいからです。テーブルと椅子があればゆっくり話せますし、その場で申込書を書いてもらうこともできます
くれぐれも床で座って話すことの無いようにしましょう
お茶やお菓子の用意
先程のテーブルと併せて用意したいです
オープンルームは物件ではありますが、移動型店舗のようなものだと思ってください
つまり、営業マンはお客さんをもてなす立場にあるのです
そのためお茶と子供向けにお菓子だけでも用意しておくと印象が違います
好感度をアップさせるためにも、少し費用がかかりますがお茶とお菓子があるとグッドです
物件の両隣にご挨拶をする(菓子折りがあれば尚良い)
オープンルームはその性質上、不特定多数の人が来場します
そのため近隣の方には一部ご迷惑をかけてしまう可能性もあるので、事前に挨拶をしておくとトラブルを未然に防げます
またそれだけでなく、こちらの対応が良ければお客さんを紹介してもらえることもあります
オープンルーム物件でない場合が多いですが、それでもお客さんを紹介してもらえるのは新たな仕事に繋がるので損はないです
通行人に「よかったら見ません?」の声掛けをする
潜在顧客を掘り起こすための作業ですね
なんとなく雑談レベルでもいいです
近所の方と何気なくお話しながら見てもらうだけでも、もしかしたら興味を持ってくれるかもしれませんし、本人がだめでも知人に紹介してくれることもあります
やらないよりはやった方が暇も潰れるので価値的です
アンケートで物件の問題点を聞く
お客さんにしか感じられないことがたくさんあります
オープンルームをしている物件が抱える問題点を炙りだすためにも、お客さんに聞いてみましょう
そしてその声を次回以降のオープンルームに活かせば確実に成約可能性は高まります
掃除や整理整頓を徹底する
当たり前のことですがあえて書きました
せっかく良い物件なのにゴミが落ちていたり営業マンの荷物で散らかっていたら台無しです
お客さんを幻滅させないためにも室内は清潔に保っておきましょう
照明を全てつける
例え日当たりが良く、日中も照明いらずだとしても部屋の照明はすべてつけておきましょう
最もきれいに見える状態に保っておくのが第一です
来場後に御礼の手紙を書いて送る
お越しいただいてアンケートを書いていただいた方にはお手紙を送りましょう
それによって営業マンのことを覚えてもらえます
後日反応をいただいたり、場合によっては別のお客さんを紹介してもらえることもありますので、積極的に歩み寄っていきましょう
これらのことに気を付ければ確実に成約率は上がります
プラスαで自分の工夫が加えられたら最高ですね
おわりに|~オープンルームはギャンブルではない~
「オープンルームは物件の良し悪し次第」
そういう実力でどうにもできない側面はたしかにあります
ですが営業マンの工夫ができる幅は意外に広いです
やりようによっては半年間誰も来ない物件でも決めることができます
また、オープンルームはその物件を売るために開催するものではありますが、実質的には出張店舗のような性質を持ち合わせているので、そこでお客さんをつかまえて別の物件で決めるというのも全然ありです
このようにオープンルームの使い方は一様ではないのです
オープンルームは1回当たりの費用が少なくないので、ただただ成約できるかできないかのギャンブルにはしないようにしておきたい
ともあれ、世の中には決まらない物件は一つもありません
1年間決まらなかったものが1日で決まることもあります
不動産は「縁とタイミング」とよく言われますがその通りだと思います
いかに「縁」を呼び寄せるかが営業マンの腕の見せ所だと思いますので、細い糸を手繰り寄せるような感覚で、どんな小さな変化も見逃さず、すべてを仕事に結び付けていきましょう
これをお読みの売買営業マンのオープンルームがうまくいくことを深く祈っております
また、もし「私の場合、こんなことやったらうまくいったよ!」というのがあれば教えていただけると幸いです
その場合はあらためてその情報を記事に追記していきたいと思います
この記事がすべての売買営業マンの希望となりますように。。。
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